亀戸天神の四季『冬』
梅ヶ枝筆授与(うめがえふでじゅよ)
12月1日~大晦日
菅公は、書の道においても上達の神として崇められております。
江戸時代、筆はなかなか手に入れる事ができないとても大切な物で、
天神社では一年に一度書き初めに用いる筆が授与されておりました。
今では、お好きだった梅に因み“梅ヶ枝筆”をお作りしておわけしています。
境内の梅の木を用いた筆もあります。
納め天神(おさめてんじん) 12月25日
古神札焼納式(ふるふだしょうのうしき)
今年一年間とどこうりなく無事に祭事、神事が斎行できたことに感謝申し上げ、
今年最後のご縁日にあたり、宮司が祝詞をあげます。
さらに、古神札、しめなわ、お守り等お持ちいただき浄火により御焼納(おたきあげ)し、ご加護に感謝いたします。
大祓(おおはらい) 12月31日
6月25日の夏越(なごし)の大祓(おおはらい)同様、新年を迎える神事です。
除夜祭(じょやさい) 12月31日
年越祭りとも呼ばれ、除夜とは大晦日(おおみそか)を意味しています。
昔は年神様を迎える準備をしたうえで、夕刻から神社にこもって
元旦を迎える年籠り(としごもり)が広く行われていました。
歳旦祭 (さいたんさい) 1月1日
神前では国の繁栄と氏子の平安を祈願する祭事が行われます。
除夜の鐘を合図に、大太鼓が打ち鳴らされ、本殿の扉が開き、神楽殿ではお囃子が奉納され、
この時を待っていた方々が一斉に、本年がよい年でありますようにと参拝祈願し、
境内には祈願の御神札・お守りを求め、夜が明けるまで賑わいをみせます。
七草までは特別昇殿祈願祭 1月1日~7日
昇殿参拝され 天神様の一番近くで今年の祈願をしてみたら きっとよい年に!
うそ替え神事 1月24・25日
“うそ”は幸運を招く鳥とされ、毎年新しいうそ鳥に替えるとこれまでの悪い事が“うそ”になり
一年の吉兆(きっちょう)を招き開運・出世・幸運を得ることができると信仰されてきました。
江戸時代には、多くの人が集まりうそ鳥を交換する習わしがありましたが、
現在は神社にお納めし新しいうそ鳥と取替えるようになり、1月24・25日両日は多くのうそ替えの参拝者で賑わいます。
亀戸天神社の“うそ鳥”は、檜で神職の手で一体一体心を込めて作られ、
この日にしか手に入らない貴重な開運のお守りとしてとても人気があります。
うそ鳥は、日本海沿岸に生息するスズメ科の鳥で、太宰府天満宮のお祭りの時、
害虫を駆除したことで天神様とご縁があります。
又、鷽(うそ)の字が學(がく)の字に似てることから、学問の神様である天神様とのつながりが深いと考えられています。
初天神祭 (はつてんじんさい) 1月25日
亀戸天神に祀られておられる菅原道真公(菅公)は、お生まれの日も、お亡くなりになった日も25日で、
毎月25日は天神様の日として様々な神事・祭事が執り行なわれます。
新年最初のこの日は、境内神楽殿(かぐらでん)で竪川睦の奉納による都無形文化財指定の里神楽・葛西囃子(さとかぐら・かさいばやし)が演じられます。
観る機会の少ない伝統ある里神楽・葛西囃子で、江戸の風を感じて下さい。
節分追儺祭(せつぶんついなさい) 2月3日
昔は、この日が新年(新春)をお迎えする日で豆を打って悪い事を追い払い、福を招き入れる習わしがありました。
天神様ではこの日の日没頃に悪い事(邪気)を象徴する赤鬼・青鬼がやって来て、
神官と問答し敗れ退散し悪い事が取り払われ、福がくる「鬼やらい」という古式豊かな行事が盛大に行われます。
太鼓橋から赤鬼と青鬼が本殿に向かってノッシ・ノッシと現れ、
問答に敗れ豆をぶつけられコソコソと逃げて行くこっけいな姿が見られます。
鬼が退散する時、本殿前ではおはらいを受けた福豆の豆まきが一斉に行われ、
福豆を多くの氏子が受け取り合う楽しい光景が見られます。