220周年のご挨拶
2025年、当社は220周年を迎えました。
これもひとえにご愛顧いただきましたお客様やお取引様のお力添えの賜物でございます。
改めて心より感謝を申し上げます。
当社は江戸・文化2年(1805)年、亀戸天神境内にて産声を上げ、明治初年、現在の本店場所にお店を構え、今日に至りました。江戸・明治・大正・昭和・平成・令和と時代が移り変わる中でも、くず餅の美味しさを追求しながら継承してまいりました。
近年はくず餅の原材料である小麦澱粉を発酵する過程で見つかった「くず餅乳酸菌®」にも着目し、研究と開発を繰り返しております。くず餅を通して日本伝統菓子の継承と共に心を満たし、くず餅乳酸菌®の力で皆様の健やかな日々をサポートできるように努め、心身共に豊かな社会づくりに貢献して参りたいと考えております。
創業から永きにわたり、支えていただいた皆様に感謝をお伝えすると共に、今後より一層の努力を重ね、多くの皆様に船橋屋の商品を提供してまいります。
今後とも船橋屋をご愛顧の程、よろしくお願い申し上げます。
220周年記念ロゴ

今回の220周年記念ロゴは、船橋屋の看板商品である「くず餅」の型をモチーフにデザインいたしました。
江戸の時代から受け継いできた味と伝統、そしてそれを支える職人の心を、未来へとつなぐ想いを込めています。
220年の歴史を誇りに、これからも新しい挑戦を重ねながら、
皆様に愛される味と心をお届けしてまいります。
どうぞ変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
なぜ「船橋屋」は亀戸に?
船橋屋のはじまりは、江戸時代後期——
文化2年(1805年)にさかのぼります。
当時、江戸の町では浮世絵や歌舞伎などの文化が花開き、
人々の暮らしも豊かさを増していました。
食の世界では、寿司や天ぷら、そばなどの“江戸のファストフード”が登場し、
町は活気にあふれていました。
そんな中、藤の名所として知られる亀戸天神の門前に、
ひとりの男が現れます。名は勘助。
江戸から続く
「くず餅乳酸菌®」とは
「くず餅を食べるとなぜか調子が良い」――そんなお客様の声をきっかけに、私たちはくず餅に含まれる乳酸菌に注目しました。そしてついに、発酵樽の中から発見されたのが「くず餅乳酸菌®」です。
詳しくはこちら
亀戸天神社と船橋屋
船橋屋は亀戸天神社とともに歴史を重ねて参りました。
船橋屋の初代が亀戸天神社境内で商売をはじめた経緯もあり、
関わりは深いものがあります。
亀戸天神社は菅原道真公をお祀りし、「学問の神様」として
多くの方々に親しまれております。
亀戸天神年間行事
年始・初詣
亀戸天神社の初詣
地元の方を含め多くの方がいらっしゃいます。
船橋屋も特に三が日と1月の土日が賑わいます。
鷽替神事
江戸時代から続く行事で、“うそ” は幸運を招く鳥とされ、毎年新しいうそ鳥に替えるとこれまでの悪いことが “うそ” になり一年の吉兆を招くとされています。
亀戸天神社の “うそ鳥” は、檜で神職の手で一体一体心を込めて奉製され、毎年1月24日25日にしか手に入らない貴重な開運のお守りとして人気です。
梅まつり
亀戸天神に祀られている菅原道真公は、特に梅の花を好まれ、多くの和歌を詠まれています。
そのため境内に約300本を超す梅の木が植えられ、紅白の花が咲き、春の息吹を感じます。
藤まつり
亀戸天神社の花のお祭りの中で1番大きなお祭り。
4月から、境内に50株以上ある藤の花が一斉に咲き始めます。“東京一の藤の名所” として賑わいを見せます。
例大祭・献灯明
御鳳輦と御神輿が町内を練りながら巡行します。
献灯明は、沢山の灯明の明かりが境内を幻想的に彩り、天神さまの御霊をお慰めいたします。
菊まつり
菅原道真公は、梅とともに菊の花を好まれ、数々の和歌を詠まれております。近年は、本殿を取り囲むように菊を展示して菅原道真公をお慰めするとともに参拝の方々にも鑑賞していただいております。
境内での販売へ
亀戸天神境内で創業した船橋屋。
昨年ついに境内初出店。
創業時のことを、数百年の時を超え、体感した瞬間。
私たちにとって、新たな歴史がはじまりました。

地域限定商品

【5月】天神藤あんみつ
藤の花をイメージした、美しさと春の余韻を楽しむ和スイーツ。
巨峰果実を閉じ込めたぶどう寒天と、やさしい口当たりの寒天を重ね、上品な綾紫芋の餡と、爽やかなレモン羊羹を添えました。
※一部店舗限定商品です

【2月】天神梅あんみつ
梅紫蘇餡に花型のくず餅、梅のシロップ漬を添えた「梅づくし」のあんみつ。特製の梅紫蘇餡は、白あんに梅や紫蘇を丁寧に練り込むことで、ひとくち食べた瞬間に梅のやさしく上品な味わいが広がります。
※一部店舗限定商品です
タイムトラベルくず餅
220年のストーリーを、くず餅と一緒に旅しよう。
江戸時代、くず餅の物語はここから始まった。
1805年(文化2年)
船橋屋 創業
初代・勘助が、亀戸天神境内にて「くず餅」の販売を始めました。発酵させた小麦澱粉を蒸して作る、独特のもちもち食感は、当時の江戸っ子にも大人気。その証のひとつが、「大江戸風流くらべ」に記載されていることです。
「大江戸風流くらべ」は、明治初頭に刊行された名所案内書。
当時の人々の生活文化や流行を紹介する“ガイドブック”的な役割を果たしており、そこに名前が記されることは「江戸っ子の支持を得た証」ともいえるものでした。

明治時代
文明開化と庶民のおやつ
明治になり、日本の食文化が変化する中でも、「くず餅」は庶民のおやつとして定着。祭りや行楽のお土産として人気を博しました。

昭和時代(戦前~戦後)
関東大震災、第二次世界大戦、東京大空襲の災害や戦災をも乗り越え、奇跡的に発酵澱粉だけがその被害を免れました。一時は営業休止となるも、戦後には3代目が復活させ、再び地域に根差した店として愛され続けました。

平成から令和
和の伝統、新しいかたちへ
百貨店や駅ナカ店舗への出店を開始。あんみつ・ところてんなど和スイーツのバリエーションも増え、進化を続けます。

220周年を機に
くず餅のパッケージが
リニューアル
「花の天神様」として親しまれている亀戸天神とのご縁を改めて意識し、小箱、中箱、大箱すべてに紫を基調とした色彩を取り入れました。

くず餅の豆知識

“くず餅”の原料は···!?
実は原料は小麦澱粉。原料となる小麦粉を分離行程によりグルテンと澱粉に分け、グルテンを取り除いた小麦澱粉を使用しています。当時、亀戸は南葛飾郡の一部であり、その「葛」の字をとって「葛餅」と名付けられたとされています。また、現在では、植物の葛を使った関西の「葛餅」と区別するため、関東のものはひらがなで「くず餅」と表記されるようになったと言われています。

同じレシピでも、毎日違う!?
くず餅の仕込みは、気温や湿度によって発酵の進み方が変わる、とても繊細な作業です。少しの気候の違いで発酵が早まったり遅れたりするため、職人は五感を使い、その日の状態に合わせて細やかに調整します。船橋屋では経験豊かな職人がひとつひとつを丁寧に仕上げています。変わらない味わいの裏には、日々積み重ねられる技と心が込められているのです。

実は、作るのに450日!?
くず餅の原料・小麦澱粉は、約450日もの長い時間をかけ、発酵・熟成させてから使われます。その歳月が、独特のやわらかな食感と香りを生み出し、短期間では決して得られない深い味わいを育てます。この長い“待ち時間”こそが、船橋屋ならではのおいしさの秘訣。一口ごとの感動は、この見えない年月の積み重ねから生まれているのです。


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